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執筆者の写真有松天満社 花暦

令和6年度 「新嘗祭」、斎行

 11月30日(土)の午前中、天満社社殿にて「新嘗祭」を斎行致しました。


 毎年秋は全国の神社において新嘗祭が斎行されております(多くの神社では23日に斎行されますが、当社では25日に斎行致します)。

 新嘗祭の「新」は新穀(初穂)を、「嘗」は御馳走を意味し、天照大神をはじめ、すべての神々に新穀を捧げて、今年も無事に新穀を得た事を感謝する神事です。

※「新饗(にいあえ;新穀を捧げて饗応する事)」を語源としていると云われております。


 五穀豊穣を祈願した春の祈年祭(有松では毎年3月第3日曜日の春季大祭と共に斎行)と相対する神事で、この日、宮中では天皇陛下が国家や国民の為に安寧や感謝を込めて新穀を神々に奉り祈念すると共に、自ら新穀を召し上がります。

※祈年祭の「年」はお米を意味しております。


 新嘗祭の起源は古く、「古事記」にも天照大神が新嘗祭を行った事が記されています。

 日本人は古くから神々に五穀の収穫を祝う風習がありました。

 その年の収穫物は、国家としてもそれからの1年を養う大切な蓄えとなる事から、収穫物に感謝する大切な行事として古くから行われております(現在の勤労感謝の日にあたります)。


 当日は新穀を捧げ、本年も無事に収穫を迎えられました事を感謝申し上げました。


 また、新嘗祭斎行後、新年に神宮大麻(伊勢神宮御神符)や天満社御璽を頒布する事を奉告する神事「神宮大麻ならびに天満社御璽頒布始の儀」を執り行いました。

 



 ところで・・・




 このように、御神札についてお話をさせていただきますと、祀り方などのご尋ねをいただく事がございます。


 一般的には、清らかで明るく、静かで高い場所に、南向き又は東向きにお祀りするのが良いとされています。

 昨今の住宅事情ではこのような場所が見当たらない事も多い為、ご家族の皆様が親しみを込めて毎日お詣りが出来る場所が良いと存じます。

 また、地域によっては神棚を用いない場合もございますので、その地域の風習を尊重して頂けましたらと存じます。


 さて、令和7年の干支は「乙巳(きのと み)」です。

 「乙」には草木がしなやかに伸びる様子や横へと広がっていく意味があります。

 また、「巳」は、古来より神様の使いとして大切にされてきた生き物で、脱皮を繰り返す事から「不老不死の象徴」とされています。


 昨今、いたるところで「再生」や「変化」という言葉を見聞きします。

 再生や変化を繰り返しながら、ゆっくり柔軟に発展してゆく・・・先人たちもそのように丁寧に日々を紡ぎ、歴史や智慧を育んでこられた事と思います。


 皆々様が実りある日々を過ごし、健やかに新年を迎えられます事をご祈念申し上げます。




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