有松天満社について

※境内には神廟の他に、計6社のお社(津島社・神明社・稲荷社・秋葉社・琴平社・御鍬社)があります。

 菅原道真公を祀る神廟(しんびょう)は、かつて有松東海道にある衹園寺境内にありました。

 寛政の初期(1789年~)4世文章卍瑞によって今の地に奉還せられ、文政7年(1824年)に現在の八つ棟造りの壮麗な社殿が建立されたと云われています。

 天満社の山頂は、奉還に先立って数千人より捧げられた詩歌文章を埋納したので文章嶺(ふみのみね)と称され歌われています。

 道真公は平安時代の貴族で優れた学者であったことから朝廷では要職についていましたが、ある日大宰府(福岡)へ島流しとなり波乱の生涯を閉じた後、朝廷より「天満大自存天神」の神号を送られ神格化された実存の人物です。

 以後、「天神さまは学問の神様」として多くの人に親しまれてきました。

また、氏子の産土神(うぶすなかみ)として毎年厄年の有志及び信心ある忠実人(まめびと)たちの寄進に依り、今日まで守られてきております。

 平成29年3月には、名古屋市の「登録地域建造物資産」に登録されました。

天満社と梅

 菅原道真公は、御幼少の頃から梅の花を愛され、御所には多くの梅の木が植えられたそうです。

 道真公が大宰府左遷の際、御所の庭にある白梅を見て詠まれた有名な和歌があります。

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「東風(こち)吹かば 匂い起こせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ」

意味:春になって東風が吹いたなら、その風に託して配所の大宰府へ香りを送ってくれ、梅の花よ。主人のこの私がいないからといって、咲く春を忘れるな。

 白梅は道真公を慕い、一晩のうちに京より大宰府に飛んで行ったとされています。

 この「飛梅伝説」により、天満社の神紋には梅があしらわれた梅鉢紋が使われ、境内には梅の木が植えられています。

​天神さまと鷽(うそ)

鷽は鳥類の一種であり、菅原道真公の愛鳥だったと伝えられています。

また、日本の切手のデザインにも使われている程、大変美しい鳥です。

道真公が大切な神事を行っていた際に無数の蜂が襲来し、そこへ鷽が飛来して蜂をすべて食べ尽くしてくれた、という伝説から、鷽は「災いや悪事を嘘(鷽)にしてくれる」と云われるようになりました。

​この事から、天満社では、「ついてしまった嘘や災いが真や幸運に変える縁起物」として祀り伝えられています。

​天神さまと牛

有松天満社の祭神、菅原道真公は丑(うし)年 【承知12年(845年)6月25日 ”丑の年の丑の日の丑の刻”】に生まれたとの事から天満社には牛が祀られているという説があります。

また、大宰府で生涯を閉じ、亡骸を牛車に乗せて運ぶ途中、牛が伏して動かなくなり、「これは道真公の御心だろう」と、その地に埋葬された事から、牛は「天神様のお使いの牛(神使)」であり願いを叶えてくれる象徴として天満社に祀られています。

ご自身の身体の部位と同じ臥牛像の部位を祈願しながら撫でれば身体は健康に、病気は快癒すると云われています。

また、筆で「書道が上達しますように」「学業が成就しますように」と撫でれば、"学問の神様"である道真公のご神徳が授かると云われています。

天満社の境内神社

天満社では、神廟の他に、脇社で5社、下の広場右横に1社、計6社の末社が祀られています。​

◆津島社 建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)

「疫病・厄難災除け」の神様として東海地方を中心に祀られ、広く信仰されています。

愛知県津島市の津島神社を日本総社としており、最近では「尾張津島天王祭」が「山・鉾・屋台行事」のユネスコ無形文化遺産に登録されました。

※天満社にある津島社では7月15日から9月30日までの77日間、お社に御札をお祀りして疫病除けを祈願する津島祭(献灯神事:7/15 迎え・8/23 中祭り・9/30 送り)が行われています。

◆神明社 天照大神(あまてらすおおみかみ)

日本の神様の中で最高神の地位の神様であると共に太陽の神様であり、高天原(たかまがはら)の主祭神です。

総本社は三重県伊勢市にある伊勢神宮の内宮です。

◆稲荷社 宇迦之御霊(うかのみたま)

京都府の伏見稲荷大社が総本社であり、「お稲荷さん」として広く信仰されています。

農耕・商工業・商売繁盛の神様として、全国の稲荷神社で祀られています。

 

​◆秋葉社 火之迦具土神(ひのかぐつちかみ)

静岡県浜松市の秋葉山本宮秋葉神社が総本社であり、愛宕神社や野々宮神社等でも祀られています。

「火之迦具土神」の名前には「輝く火の神様」​「ものが燃えているにおいのする神様」という意味があることから、火・鍛冶・火伏の神様として信仰されています。

◆琴平社 大物主神(おおものぬしのかみ)

香川県の金刀比羅宮が総本宮であり、五穀豊穣・開運除厄・酒造り等の神様として祀られています。

これは大物主神は蛇の御姿をしていることから、水神や雷神としても信仰されています。

また、「大国主(おおくにぬし)」という別名があり、「大黒天」として祀られることもあります。

 

◆御鍬社 金山彦之神(かなやまひこのかみ)

神名の通り「金山(かなやま、鉱山)」を司る神様で、鉱業・鍛冶等金属に関する技工の守護する神様として祀られています。

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