早いもので、2月になりました。
先月の左義長の際、中広場の梅が蕾や新芽をつけていたので、その後の様子を見に行くと、数輪ですが可愛らしく開花しておりました。
また、中広場の他にも、二鳥居脇の梅や津島社の奥の梅も蕾や花を付けておりました。
梅は菅原道真公が御幼少の時より愛しておられた花で、道真公がのこされた和歌の中にも、梅の花を謳ったものがあります。
もっとも有名な和歌は
東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ
意味:春になって東風が吹いたなら、その風に託して配所の大宰府へ香りを送ってくれ、梅の花よ。主人のこの私がいないからといって、咲く春を忘れるな。
道真公が大宰府左遷の際に御所の白梅を見てお詠みになり、白梅は道真公を慕い、一晩のうちに京より大宰府に飛んで行ったとされています(飛梅伝説)。
道真公は御幼少の頃から梅を愛しておられ、御所には数々の梅が植えられていた事から「白梅御殿」「紅梅御殿」とも呼ばれていたそうです。
5歳の頃には初めて和歌をお詠みになったそうです。
梅の花 紅(べに)の花にも 似たるかな 阿呼がほほにも つけたくぞある
※あこ・・・幼名
意味:梅の花は紅の色にも似ている。阿呼の頬にもつけてみたいものだなぁ。
天満社の敷地内には、何箇所か梅の木が植えられています。
白梅や紅梅はもちろん、八重咲きの梅もあります。
今年は例年より比較的早くから蕾をつけてくれたり、今まで蕾をつけれなかった梅の木も蕾をつけてくれたりと、春の足音を感じているかのようです。
またひとつ、春の楽しみが増えました。
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