現在、有松天満社文嶺講では、2019年より東町布袋車の刺繍大幕の復元新調を行っております。
東町布袋車は、延宝3年(1675年)以前から名古屋の下玉屋町より若宮祭で曳き出されていた山車を、明治24年(1891年)に橋東町(現・東町)の中老が購入して以降、今日まで大切に曳き継がれております。
この山車の四面を飾る刺繍大幕は、文化9年(1812年)に製作されたもので、経年劣化による色褪せや刺繍のほつれ等が目立っているほか、幕本来の耐久年数を大幅に超えているため、修復が困難な状況にありました。
本事業は、文化庁ならびに名古屋市によるご指導の下、大幕を四面に分け、計4期(約10年)にわたり復元新調を進めております。
有松ならびに尾張名古屋の祭礼文化を共に後世に伝え続けるため、皆々様の厚いご支援・ご奉賛を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げます。
東町布袋車大幕復元新調事業の経過報告
2019年より進めております「東町布袋車大幕復元新調事業」の経過状況について、この場を借りて、ご報告申し上げます。
◎事業期間|2019~2029年を予定
◎総費用|4,950万円
◎経過状況:
2022年春 第Ⅰ期「正面幕(鳳凰と応龍の尾・雷文図)」が完成。
2022年秋 有松天満社秋季大祭にて、第Ⅰ期「正面幕」の御披露目。
2023年春 第Ⅱ期「後面幕(漢詩文・雷文図)」が完成。
2023年夏 有松絞りまつりにて、第Ⅱ期「後面幕」を「正面幕」と共に特別公開。
2023年秋 有松天満社秋季大祭にて、「正面幕」ならびに「後面幕」を特別公開。
2023年~ 第Ⅲ期「左面幕(応龍と霊亀・雷文図)の復元新調中。
※4年かけて第Ⅲ期「左面幕」の復元新調を進めた後、2026年に第Ⅳ期「右面幕(麒麟と鳳凰の尾・雷文図)」へと移行してまいります。
かつて先人たちが、後世-いま-を生きる私たちに祭礼文化を残してくれたように、私たちもこれから先の世代へ、この地域が誇る祭礼文化を残すべく、本事業を進めてまいります。
重ねてのお願いではございますが、今後とも皆々様の厚いご支援・ご奉賛を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げます。
東町布袋車について
東町布袋車は、延宝3年(1675年)以前から、名古屋の下玉屋町より若宮祭りに曳き出されていた山車を、明治24年(1891年)に橋東町(現・東町)の中老が購入しました。
刺繍大幕は、文化9年(1812年)の製作で、下絵は尾張藩御用絵師である山本梅逸による大変貴重なものです。刺繍大幕には四霊(応龍・鳳凰・麒麟・霊亀)が金糸の刺繍でほどこされており、後面幕には尾張藩右筆である丹羽盤桓子の筆で詩文が書かれ、制作当初より尾張名古屋の祭礼文化において重厚で華やかな姿を披露しております。
※下記より東町布袋車復元新調事業の資料のダウンロードが出来ます。
有松天満社文嶺講
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